並立の基本要素・Ⅱ (舌足らずと思い、書き換えるはずが…)

 共鳴共感だの義理人情だの言うが、こんなもん書く暇あれば、朝から多忙な嫁さんや赤子抱えた娘の手助けになることした方がよっぽど義理人情、共鳴共感だ。

 書くのは自分のため。自分絞り出すため。その点まるで無駄とは思わねえ。思わねえが、一家の暮らしの糧にゃならんもんは手短かにやるしかねえ。

 手短かにやらねえで、出来ねえでひでえ目に遭ったことは何度もあった。

 一つ立てば一つ立たずだった。何やっても。

 立たずの側を埋めるのは、嫁さんだった。喧嘩は散々した。

 貧乏暮らしと孤独の荒び。寒風を受けるのも和らげるのも娘、息子だった。

 立たずの側を埋めた者。和らげた者。嫌も応も無し、何を今更。そう言うに決まってる。

 忘れねえで生きるさ、死ぬまで。並立自立。こいつを白々しさ抜きに言える日まで。


 ※書き換えるつもりが、筋が変わっちまった。かけねえはずの時間までかけちまった。