2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧
大衆からの孤立を感じた時、人は転向する。 戦前の転向左翼の心理をこう言ったのは、吉本隆明だった。慧眼。土着派吉本。 根無し草、地べたを持たない知識がずっこけるのは当然だからだ。 その吉本が1980年代、「いともたやすく転向した」と誰かが書いた。同…
深く心を耕すもの。 鋤鍬となるもの。 それが最善の思想だ。 それは指示はしねえ。 想起さすだけ。そのもの自体を。 海より深い沈黙。魂の根を。 たとえるならば、親の背中と人が言うもの。反省込めて。 (付記) 1945〜60年代、吉本隆明が言った生活者。そ…
沈黙。じっくりと自分を感じ、人を感じ、事象を感じる。 こいつが大事なのだ。 黙って感じる。本当の智恵はそっから湧くさ。情も湧くさ。絆も生まれるさ。 沈黙に耐えられねえ者、沈黙を言葉で埋めようとする者は、信用しねえ方がいい。悪人とは限らねえが、…
小沢一郎のような男とは、その時その時で関わるのがいいんだべ。 社会正義の一般論で批判するのもアホだが、べったりと期待したり感情移入する輩もアホだ。 沈黙にゃ、自前の沈黙で関わらなきゃね。 以前、吉本隆明が小沢を持ち上げたというが、まるで見当は…
人に大事なのは沈黙。宇宙の深淵だ。 こいつが人の実在の根拠だ。 未知なるものを含めて自分。当たり前だ。科学なるものが存在する以前から生物は生物として、人は人として存在してきた。 知者を気取る者達は、沈黙の海に浮かぶ小島だ。見えたものだけで判決…
「当時は植民地主義の時代で仕方無かった。朝鮮などを悪意で植民地にしたわけではない」。 何んかの討論番組で、こう言った「一般参加者」がいたとか。 この手の優等生はどの時代も、どこにもいる。 なぜ優等生かって? 国家という名の仕組まれた娑婆の組織…
俺にゃ父親はいなかった。 いたのは、娑婆との癒着を省みねえ人物だった。どこもそんなもんだろう。 死ぬ少し前にゃ、嫁さん子供と時折やって来る不肖の三男をちっとは分かったらしかった。家を継いだのはええとこ取り、つまみ食い人生、親に輪ぁかけた愚物…
神棚に載ってる言葉や思想を有難がるのは、いわゆるアカデミズムも新旧左翼も右翼もリベラル面もみんな一緒だった。この手の精神構造、脳みその構造は、神棚の主が天皇だろうがマルクス、レーニンだろうが、西欧近代思想だろうがまるで変わらなかった。 この…
山崎ハコ。 http://www.youtube.com/watch?v=jRDfmkCINl0 以前国営放送の番組で、自分の隣りでにこにこ笑う老人を指して、「この人は当時ポルポトに村民を売り渡して殺した村の責任者です」と日本語(英語だったかも)で説明する通訳の青年を見た。今も知ら…
ファシズムってえと狂熱のイメージを連想しやすいが、この手の時代の社会一般の状況は多分逆だべ。 十年ほど前、ある旧制中学の教務日誌を、大正年代から敗戦直前まで読んだことがある。 感じたのは、いわゆる満州事変から二・二六事件前後の頃までの記述の…
感性を海に例えりゃ、言葉や観念、知のたぐいは大海に浮かぶ島だ。 この関係は絶対だ。こいつを逆立させちゃ一日だって、いや、10分だって暮らせないもんね。真っ当な人間様は。 この世にゃ、島が海に君臨してると思い込んでる馬鹿はごまんといる。虚構があ…
もっともらしい題名付けたけど、早い話が人の気持ちは色んな思いで成り立つってこと。 その昔三島由紀夫は死ぬ少し前、餓鬼の頃に刷り込まれた意識(本人的にゃ感性と言ったんかな)は変えられないと言ってた。 へえ、そんなもんかと当時思った記憶がある。 …
先日の山崎ハコの歌。 http://www.youtube.com/watch?v=JbZkMpXktBo 「小さな堅い果実」にゃ、今も共鳴する。 意地でも反発でも反抗でもねえ。魂の問題。こいつの在り方の問題。 魂という名の心の球体の維持。核無くしちゃ駄目ってこと。荒海ん中さまよって…
今年の死ぬほどの暑さで思い出した。餓鬼の頃。 休みん時ゃ毎朝、毎昼、毎夕、裏山の沢を登った。チョウチョ採り。小一から中学まで。時間で種類が違うのだ。採れるチョウの。 朝露の匂い、真昼は夏草の匂い、夕暮れ時の樹々のざわめき。近所にゃ同じ趣味の…
『♪聖母たちのララバイ』って歌が昔あった。 1982年だってね。サラリーマン辞めて2年後。 この歌聴いてどうにも思い出しちまうのは、その昔のサラリーマンのお仲間。居る時きゃ居る時でいいよなお前は、仕事が楽で。辞めたら辞めたで、いいよなお前は、辞め…
http://www.youtube.com/watch?v=JbZkMpXktBo 山崎ハコのこの曲は、流行って点から見りゃ十年後れてる。どう見ても1970年から73〜4年のもんだ。 そんなこたぁどうでもいい話。流行歌手じゃなけりゃね。 真似と言われようが古いと笑われようが、まずは表現し…
言葉なんざうんこだ。排泄物だ。 人生、体当たりが総て。実感体感で次へ。それだけ。 言葉なんざ他人だ。結果に勝手に食い付いてくる他人。 そんなとこにあるわきゃねえさ。てめえの実体。 腹据えて生きるってのはこのことさ。
山崎ハコに『♪夕陽のふるさと』って歌がある。 この手の曲は、どうにも俺は好きにゃなれねえ。こけおどかしって感じがする。重たさって奴にゃ、もったいetc.の臭いがする。 それでも時折聴くのは、若さの一途がそこにゃあるからだろう(と俺が勝手に思うから…
比較は総てくだらねえ。こいつを承知で言う。 俺は昔、黒澤映画が好きだった。ある時それは、百八十度逆転した。小津安二郎と。 理由はその時ゃ曖昧だった。今は明白。家庭を描けなかった黒澤と、描いた小津。悲しみや空しさ含めて。 黒澤映画は一口で言や、…