ネットの青春時代と今

 だいぶ前にも別の所で同じタイトルで書いたことがあるが、ネット上で出会った「読める文章」の大半は2001〜2年頃までのものだ。

 文章として読めるもの。それは字面の意味合い以上の何かを伝えるものを言う。

 1990年代のパソコン通信の時代からその頃まで。当時はこの種のものを伝える書き手はいた。

 とにかく読んでもらいたい。見知らぬ相手に伝えたい。この種の素直な情熱が先行したのだろう。

 ブログが始まる前。古いホームページにそれらは一部残されている。

 俺がネットに関わるようになったのは2003年。すでにその頃は、読ませる書き手の多くは退場した後だった。

 俺自身がネットでものを書くようになったのは2006年。ネット上にはもう無いが、最初の一年間のものが一番いいように思える。

 それが俺のネットの青春時代だった。

 こういう文はまた書きたいと思う。次々繰り出す駄菓子ではない、じっくり味わえるものを。

 きっと誰かが読んでくれる。分かってくれる。この種の期待を当時と同じに持つには難しいが、今度は自分のために。そう思いながら。

 要は時間なのだ。これをどう確保するか。これに尽きている。