サルトルで思い出した

 昔、サルトルを日本に紹介(翻訳)したという人物に、北朝鮮スパイで南で死刑判決を受けた青年の助命協力を頼んだことがあった。

 仕事と生き方はまるで逆、出すわきゃないぜというのが普通の見方で俺もそう思ったが、話してみるのはタダだべと掛け合ってみた。

 案の定駄目だったがこの先生、部屋から出た俺を追って来て、立場上署名は駄目だがこれをと言って、何千円かをこっそり俺に渡した。先生、ずぶずぶの保守体質の大学の学長だった。

 その後、食詰めてからやった飛び込み営業(何度もね)。

 その予行演習にゃなった(というほどでもないか)。

 ちなみに飛び込み営業。格率の悪そうなところは避けた方が稼ぎはいい。