国営放送の昔の歌特集を見た。

 アナウンサーの、企画者共の馬鹿さ加減にはあきれる。

 脳味噌のひだ、心ののひだが、ずっぽり抜け落ちた者達。

 つるりとした現実だけが、こいつらの現実。



 大事なのは企画と詩と歌手だって?

 初めに言った男は嫌いじゃねえさ。元何かの工事屋だったか。その昔、作る世界に入り込むと、抜け出すのに一苦労とか言ってた。

 こういう者達と一番関われたくねえのが、おめえらだ。



 整理された虚構。ゼニが発生するという意味じゃ現実。飼い慣らされた、というよりもド汚くへばり付く。

 泥んこの中からじゃなきゃ、混沌の中からじゃなきゃ、何ものも生まれねえ。人も育たねえ。

 そこから逃げ続けたあげく国権の性根に振り回される、口先民主とイコール。