土曜の午後のひとり言

　太田裕美って歌い手は、昔はまるで気持ちにゃひっかかってこなかった。

　今もひっかかるかってばはてなだが、表情良くなったって気はする。ユーチューブ見て。

　歳食って表情良くなる歌い手ってのは、案外少ねえ気がする。娑婆の人間もそんなもん。

　嫁さんにゃ俺も、あんた人相よくならなきゃ駄目だよなんて言われるが、思い立ってできるもんじゃねえ。

　『♪木綿のハンカチーフ』ってのは、今思ってもくだらねえ歌だった。ただのパ〜でんねん男、よくまあテーマにしたもんだと思った。歌手のせいじゃねえから、歌い手にゃどうこうはなかったが、まるで印象の外って感じは後押ししたろう。

　探してみると、結構いい歌あるんだね。その頃も。作詞家作曲家が歌手思って作るんなら、歌い手にもその種の良さはあるんだろう。地味すぎてあまり売れなかったらしいのは、沢田聖子ちゃんと似てる。

　しゃしゃり出て汽車の窓から手ぇ握る、見てくれ女の方が世にはばかるってんなら、あの手の歌の方がゼニになるってのは分かる。

　ネットはその点いい。はやり廃り関係なく、拾えばいいんだからね。ただで聴くのは悪い気もするが、お互いさまがこの世界だべ。儲ける奴はいるとしても。

　ネットが日本発なら、やっぱりとうにつぶされてたろね。この手のスタイルは。前も言ったが、田舎じゃ首都圏の映像程度もお取り締まり。「域外・違法」で。生産性からはあり得ねえ禄食む、無能の豚の安泰のために。