表にゃ出ちゃいけねえ

 人間、表にゃ出ねえ方がいい。ていうか出ちゃいけねえ。

 お天と様の下なんかは、とってもいいんだけどね。いけねえのは、マスなる世界。いい例がテレビのたぐい。条件反射の世界。体感、魂通さねえところの。

 見た目だけになる。人がどう見てるかだけのてめえになる。条件反射でおしゃべりのぱ〜でんねんになる。そうしなきゃ居場所無くなる。排除、干される。飯の種委ね始めたら、合わせるしかなくなる。

 歌い手なんかもそうさ。仕切り屋達のリズムでやってるうちに、合わせて馬鹿言ってるうちに、ほんまもんの馬鹿になる。自分の世界無くなる。だから何んにも作れなくなる。山崎ハコが長い間出なかったのは、正解。

 豚に真珠の豚達は、豚である自分のためにゃ賢い。自分の居場所、既得権。こいつの確保のためにゃ。だから嗅ぎ分ける。自分持ってる奴、持とうとする奴。ほんのちょっとの話のずれ、リズム、タイミングのずれで。魂経由で思ってるな、こいつ―。

 聖書のお話もそうだべ。豚、馬鹿にしちゃいねえ。恐ろしいもんだと言ってる。だから気をつけろ。お人好し面下げて近づくなとね。

 娑婆は今もこの世界。どこもたいてい。進歩? 民主化? あるのはせいぜい表看板書き換えただけ、市民という名の上昇志向、豚達の世界。ついうっかりとほんとのこと言えば、排除嫌がらせ。

 上昇志向なぜ悪い? 悪りいさ。魂無くなるからね。

 うんこの清貧、貧乏なんざ勧めちゃいねえ。この手の精神、仕組みの娑婆じゃ、宝くじにでも当たらねえ限り、たいがい貧乏こくってだけの話。それでも大事にするもんあるんかいってだけのお話。


 毎度お馴染み常套句。共鳴共感、義理人情、人の並立、人民民主の共和制万歳。一人ひとりにねざしたインターナショナリズム万歳。どんなにしんどくても。