ひとまず裏声で叫べ、協同  その一 

 協同組合は俺にとっても、理想という名の見果てぬ夢の一つだ。とりわけ労働者協同組合


 仕事に汗に熟練に根ざした職人生活者、ギルドの魂。その良さの面受け継ごうとしたイギリス・ロッチデール労働者協同組合運動。弾圧の中で政治主義、闘争至上主義(帝国日本の裏返しの左翼的権威主義教条主義、だめ親父体制)に陥った労働運動を克服するため、労働者と家族の生活権作り、生活作り(トータルな世界作り)の実践運動を始めた、労働者協同組合運動のこの国の創始者賀川豊彦


 ついでに言えば、なんちゃってソーシャリストだった俺の親父も敗戦後、協同組合始めた一人。親父が加わったのは、帝国日本の戦時統制・大政翼賛業界団体=産業組合の焼き直し団体。この手がルーツの協同組合、団体はたいがい―ってより戦後は全部が全部、管理の官界と馴れ合った富再配分、政権権力迎合の組織になった。


 「組合って、ほんとは私たちのためじゃないんだよね」。かり出され汗水垂らす田舎のおばちゃんがぽつりともらす、戦前譲りの父権組織。組織のための組織。組織人のための組織。


 賀川も戦後は馴れ合わざるを得なかった。民主化から、反共のため権力維持に転換した占領軍。維持された帝国明治のピラミッド=官僚体制。機に乗じて復活した帝国由来の統治構造、国体に乗る権力主義者。この流れの中で協同の夢想はねじ曲げられられた。労働者協同組合なんざ、闘争資金稼ぎのアカの温床。結局できたのは戦前譲りの統制型、官権に首根っこ押さえられた協同組合。またはアカの労組の温床・資金源になりにくい消費分野に限定した協同組合。労働者協同組合が理念とする、一人ひとりの労働者と家族に根ざした生産と生活作り。こいつは力でねじ曲げられ、官僚達の許認可権の外に、闇に追いやられた。


 アカだのなんだの言う前に、人民の自立がほんとは一番怖いのだ。権力権威は常に。自立の訓練の場(銭金自主管理の場)を持たせるのが、何より怖かったのだ。


 「食わしてやってる」のから威張り・虚構・収奪体制=空っぽの権威戴くだめ親父と、小児病の女子供。馬鹿と阿呆の絡み合い。封建サラリーマン=儒学思想の武士社会に根を持つ帝国明治の権力構造維持の、あほ馬鹿体制の戦後。こいつははこうして始まった。


 (時間切れ。続く)


(追伸 低脳、ぱ〜でんねんに業務連絡)

 文句あるなら他人にへばり付かねえで、自分の世界、自分の場所で表しな。自前の脳みそ、自前の言葉、自前の人生経験で。