大阪はなぜ駄目になったか

 俺がまだ大阪にいた頃だったか。

 田舎のりんご売りが、大阪駅あたりで「ご自由にご試食下さい」。

 「ええんやな?」「書いてあるやろ、自由にって」。おばちゃん、おっさんわっと来て、りんごはあっという間に無くなったとか。

 おもろかった。この手の大阪。囚われねえ汗の余禄として。

 汗無くしゃ、ただの場末。