それでも残っていたら…

 雪国越後の土建屋宰相はかつて、こう言ったとか。「自分で事業を起こして経営して、それでも余力が残っていたら政治家になれ」。

 側近の創作じゃねえかと思うが、言ってることは正しい。リアルに社会を経験しなけりゃ駄目ということ。

 アナロジーで俺は言う。「人と社会に徹底的に絶望して、それでもあったかいものが残っていたら思想家になれ」。

 これは、宗教家にも作家にも社会科学者にもジャーナリストにも置き換えられる。