浅薄な大阪

 人目なんか気にしねえで思い付いたらやってみて、駄目なら気にせず次に進む、やったもん勝ちの大阪。

 この精神はいい。商売にとどまる限り。

 たまったもんじゃねえ。政治においては。

 跳ね返ってくるからね。こっちに。

 やったもん勝ちの大阪人の裏腹な気質。浅薄。こいつも俺の実感だ。

 橋下なんていう、精神もやり口もチンピラやくざのタレント政治家がのし上がるのも、この手の軽いノリだべ。

 覚えといた方がいいのは、ヒトラーもこの程度だったってこと。冗談からコマ。

 権力史観の馬鹿には、結果的に力を持っちゃったヒトラーは偉大に見えるらしいが、この視点は大事だ。馬鹿はどこまで行っても馬鹿。チャップリンなんかよく分かってた。

 その昔、学生の頃、ヒトラーと握手したとか言うドイツ語の教員がいた。「やあやあと肩たたかれてね。ほんとに魅力的な人物だった」。

 あほかこいつは…。18歳のおのぼり学生の俺はすっかり出る気を無くして、その年ドイツ語は散々だった。

 馬鹿教員の腹がちとすわってりゃ、自前の感性で相手を見りゃ、こんな上っ面の手口にゃちょろまかされなかったろうと今もはっきりと思う。

 腹のすわらねえ軽いノリなんざ、政治においては付和雷同、はた迷惑以外の何ものでもねえ。

 はったり、ちょろまかしに長けた、所詮二流の町人の街ということ。この程度の大阪は。

 そ〜いえば何かに勝手に絶望し、「俺は英雄待望論だね」とうそぶく馬鹿が30余年前もいた。


(付記)

 橋下がなぜ小ずるいか。坂本龍馬を騙るこの男は、この国この社会を腐らせている統治構造を変える気は、金輪際ない。この男のやることは、目くらましの飴玉ばら撒きと既成の統治構造(えせ神様戴く縦社会)へのすり寄り、人民民衆の締め付け。外に向けては虚勢のチキンレース程度だ。