良かったんだろう

 福島県に派遣されていた下の子は一昨年、エリート臭の組織を辞めて、関西でフリーター的仕事をしている。妻子を連れて。

 都内のホットスポットになる場所に住んでいた上の子は去年2月、父権をかざす義父を蹴飛ばせねえ夫にがっかりして別れ、我が家近くで働きながら暮らしている。幼な子と。

 良かったんだろうと俺は思っている。原発事故があっても無くても。子の内心と関わることは無いが。

 俺は生きる。お前らも生きろ。必死こいて。

 言いてえのはそれだけ。これを見ることはねえだろうが。