天皇(制)考

 天皇(制)なんてものは、罪を憎んで人を憎まず的に考えればいい。

 個人は概して善人。国家(を盾に利益をむさぼる勢力)のために何代にも渡り使役されてきた犠牲者と見ることも。

 祭壇上のいけにえの忍耐。ここに国民民衆をもしばるへんてこりんな美徳が生じる。みんな文句を言わず、黙って耐え忍ぶ。陰に隠れてくそ笑む者達のために。

 これが虚構を支える精神的淵源(奴隷の忍耐)の一つなのだろう。

 解放されるべきは彼らでもある。彼ら自身、主観的にどう思おうと。

 現実は利害打算を軸に動く。想念のごとく事は進まないだろう。

 だが憎悪や信愛をごちゃまぜにせず、自分を正視し相手を正視する。このスタンスは必要だ。泥田の現実の中でも。