道は遠いかも…

 社会は上意下達ではなく、自分達が作る。

 これが実現するのは、ファシズムの嵐が吹き抜けた後なのかも知れない。

 いわゆる反体制―民主や左翼―は実体は縦社会のエリート。意識構造が。

 だから反動勢力の失点には喝采しても、互いに手を取ることは無い。民衆の心に入ることは出来ない。

 横の関係が結べないということ。

 民衆はその辺を嗅ぎ分け、反動になびく。

 縦社会に染め上げられた者達は、この辺がまるで分からない。分かっても何も出来ない。見下し馬鹿にする他は。

 腐ったプライドのせいだ。

 本当に痛い目に遭わなければ駄目なのは、この種族なのだ。

 あの敗戦でも自分を解体できずに、彼らは再生した。

 道は実に遠いのかも知れない。口先ではない自立の道、共生の社会は。