■
体が感じ始めるまで、思わねえのが一番いい。
体が語り始めるまで、言わねえのが一番いい。
俺は、こいつで一番苦労した。今もだ。
未熟ってのは、こういうの言う。幾つになっても。
頭は、気の利いたこと言いたがる。やりたがる。嘘っぱち、必ずどっか含んでる。
体が、こいつが生む感性が付いてってねえっこと。土台が、軸が、裏付けがねえってこと。
書くのも作るのも、時間かかるってのはここだ。
言われたからハイなんて風にゃ、絶対いかねえ。本当は。
ハイってやらせてえから組織が、フォーマットが、マニュアルが、御神体がある。お利口基準の偏差値が、序列がある。
一線画して自分が軸。こいつやるにゃ、最初に戻る。
馬鹿になるってこと。見栄体裁、人目捨てて。
人民に、民衆になるってこと。人民、民衆一匹も居なくなっても。
多数決じゃねえってことさ。浮遊する「みんな」じゃねえってことさ。人民は。
言い方なんざ何でもいいさ。大衆の原像でも、身体でも、身体図式でも、良知でも、愛とやらでも。
自分でつかみゃ、自分のもんさ。