芸術も思想も、トータルなもんに根ざさねえとね。


 自分という存在の基底まで沈降する。こいつが肝心だ。どんなにしんどくても。元手かかっても。


 個性、民族性、階級性等々は、環境・境遇などがもたらす表現形態の差異。根底的なもんじゃねえさ。晩のおかず取り合って、死ぬことだってあるけどね。


 加色混合の白でも、減色混合の黒でもいい。半端はいけねえ。


 日常ってのは必然的に、いびつとの闘いだ。社会のいびつ。他人のいびつ。自分のいびつ。


 トータルってのは、日々実践の問題だ。一度手にしたら不変ってもんじゃねえ。ポンチ絵や観念じゃ、絶対ねえさ。