いも姉ちゃんの歌

     [日々雑感][共和制]


 http://jp.youtube.com/watch?v=LGOMOAp2dHg


 こういう、どん臭い歌がいい。


 この歌が出た1983年。上っ面達が胸張って歩いてた。実像がそこにあるかのごとく。


 『固有時との対話』(1952年)ってのが、吉本隆明にあったね。


 「ひとびとは忙しげにまるで機械のように歩みさり 決してこころに空洞を容れる時間を持たなかった。だから過剰になった建築の影がひとびとのうしろがわに廻る夕べでなければ 神は心に忍びこまなかった」


 「詩に集中するテンポがだいたい現代社会の時間性の4倍とか5倍ほど遅くないと、集中力の深さは生じない」


 自分の心臓の鼓動。聖子ちゃんの良さは、こういう正直さだ。少なくとも、90年代の初期ぐらいまでは。

              (吉本の引用個所は『谷根千ねっと』より)