愚直ってのは大事さ

 先日、田舎のミニコミ紙に、田舎の歴史研究者らしき人物の次のような随想が載ってた。この場の性質上、名前、新聞名はご容赦。



 某(大河)ドラマに合わせて展開されたさまざまなイベント。これに合わせて提示された両雄をめぐる歴史像は、あまりに稚拙でした。…
 近年顕著になっている市場原理の考えからすると、歴史学はまったく儲けにもならない不要なものでしょう。その点、作家と呼ばれる人びとは、同じ歴史を取り上げても、読む人を惹き付ける方法を知っています。その生み出す経済効果は計り知れないものでしょう。ただし、この類の作品は史実を曲げることに躊躇はないと感じます。…
 昨今…国の中枢の歴史意識が問題視されています。経済効果がなくても、『高尚なご趣味』に成り下がったとしても、歴史学徒は正確な歴史を学び、伝える必要がまだありそうだ、そんな義務感をより持つようになりました。…
 ある(ノーベル賞)受賞者の言葉は印象的でした。「ノーベル賞受賞の知らせよりも、私たちの仮説が実証されたときのほうがよっぽどうれしかった」。…


 この手の愚直さは大事さ。エンターテインメントんてうそぶきながら曲学阿世に踏み込み、口開けて聴く者達に説教始める。ドラマの先生役の役者に過ぎねえ者が、田舎もん相手に教育話の講演に歩く。この手の「中央」垂れ流しのウソが平気でまかり通る、この国の娑婆じゃあね。

 画力・デッサン力もろくにねえ漫画家が、売れた名前に載っかって、ある日突然下手クソな画同様の、無修練・稚拙な歴史観吹聴始める。口開けて読む馬鹿が出る。利用し乗っかる政治屋、生活人民足蹴の勇ましがり屋が出る。


 愚直ってのは大事さ。商売下手クソでも。「中央」手盛りの商法で、害毒ばらまく馬鹿がいる間は。


(追伸)
 愚直ってば、こういう歌がいいね。

http://www.youtube.com/watch?v=mf6isntiR00