頭じゃ人間踏ん張れねえ ―経験、体感、実感に根ざした共和制万歳―

 人間、頭じゃ踏ん張れねえ。


 自分維持するのは体感だ。体で感じる魂だ。


 体感は自前の経験じゃなきゃ、体当たりじゃなきゃ身に付かねえ。


 当たり前の話だ。


 放り込まれた情況を、放り込んだ人生を体で生きる。


 人民庶民が普通にやったこと。


 経験ってのは、そういうもの。


 汗厭わずやっていく。口先じゃねえ現場で。体感じゃなきゃやってけねえ現業で。


 そこに宇宙がある。人間の、そいつ自身の宇宙が。実存が。


 上昇の仕組みん中じゃ、絶対身に付かねえ。


 考えてみろ。四十過ぎでデスクだ? 管理だ?


 現業の宇宙が、真っ当・自前の宇宙が、やっと彼方にチラつき始めたその時にオカに上がる。


 現場の宇宙を、真っ当な人間の宇宙を小馬鹿にする。軽んじる。


 それがこの国の上昇の仕組みだ。


 人育つわきゃねえさ。仕事でも家庭でも。


 威張りくさって指導? 指導されたガキにまともな奴いるかい? 仕事でも家庭でも。


 背中で教えるたぁ、よく言ったもの。作為なく黙って感じる、感じさせる。こいつだけが本物だ。


 空っぽな自分。それ知ってるもんだから居丈高。


 必ずそうなるぜ。二世三世支配の場は。企業も家庭も政治の場も。


 御光背、天皇制が必要なわけさ。垂直構造と癒着のね。


 癒着するしかねえさ。金にゃ、力にゃ勝てねえ神様だ。


 それとも腹決めてやるかい? 宗教改革


 皇太子にゃいっ時その芽ありと見たが、金玉無男のコクミンの方がビビって黙り込んだ。


 それがこの国の精神構造さ。責任棚上げでしこたま稼ぐ。


 ちょんぼした時ゃ無辜の民。


 宗教改革は必要さ。人生体感、実体験。


 暮らしが基底。無意識・体感に、口先じゃねえほんまもんの実存に根ざした魂、精神構造。それ反映した社会、政治構造がね。


 経験、体感、実感万歳。


 そこに生じる共感共鳴、人情の絆。人の並立、共和制万歳。