夜更けのばか話 ―偏差値良い子ばかりのこの国のマスコミ―

 この国のサラリーマンマスコミは、全部が全部偏差値良い子。

 頭にあるのは覚えたことだけ。感じ取ったんじゃなく。

 学んだことだけ。経験じゃなく。

 同義反復だね。感じる力持ち合わせなけりゃ、経験なんてそもそもあり得ねえ。教えてもらうだけ。

 明治由来のピラミッド。娑婆に残るは、官僚・サラリーマン制度。アタマに残るは、官僚養成所頂点の偏差値制度。表と裏、対のピラミッド。

 天辺に乗るのは、今はアメリカ。アメリカの側で考え、アメリカの側で政治批評し、アメリカの側に上っ面の感情移入。ほんまもんの自分、感性、肉体持ち合わせねえので。乗っかるだけだったので。出来合いの言葉に、価値に、見栄体裁に。

 そのシンボルが国営午後七時半の、パートおばさんのニュース解説。

 淡々? 客観? どっかの側でね。人民の肉体感性、ずっぽり抜け落ちたとこでね。日米の外交バランス? 同盟? どっかで誰かがこね上げた、有りもんの観念、言葉、仕分けるだけのパートおばさん。お尋ねするだけのおばん。首の下、何にもねえもんね。湧くわきゃねえさ。疑問も怒りも。

 唐突に。共鳴共感、義理人情、人の並立、人民民主の共和制万歳。一人ひとりに根ざしたインターナショナリズム万歳。