tages werk

 でたらめな時代に最も必要なこと。

 それは意識の内部崩壊を食い止めること。

 すがらず、頼らず、力まず、狂信せずに気持ちを持続させるのは難しい。

 意識と行動が根底において、多分無意識に根ざして一つじゃないと、これは無理。

 真贋が試されるのは、この時だ。

 食えない状況に向かう時も、あんたの、俺の意識は一つで居られるかい? 
 言葉にもイワシの頭にも、悪魔の誘いにもすがることなく、淡々と続けられるかい? tages werkを。

 人を自分を救うもの。それはあんたの、俺の本質に根ざしたtages werk、日々の仕事だ。これは間違い無い。

 言われたからやりましたでは決して無い、わが身がつかんだtages werk。力むことなく、淡々と。人がどう見ようと。

 これを続けることがあんたを、俺を救う。事実救って来た。俺を。

 気持ちが真っ白な、囚われのない、そんな自分を探し見つけて、信じること。これが一番大事なのだ。

 辛うじてだが、俺はやってきた。脱線し、蹴躓き、嫁さんと喧嘩し、子供達に誤解され、そういう自分を嫌悪し、振り返り、反省修正しつつ。

 六十二の今だから言える。辛うじてだが、そうして俺は生きて来た。これからもそうすると。

 この一文は、俺への励ましでもある。淡々と。力むこと無く。




 共鳴共感、人は並立の共和制へ。紆余曲折の遥かに彼方の道だとしても。