インターネット  ―人の心の内側に元々あった新世界―

 以下「カレイドスコープ」というブログの引用。(御容赦)


(※以下引用)

「インターネットが普及するまでは、政府がメディアを自由に支配することができました。

テレビやラジオに対しては、電波法などの厳しい規制を布き、それをクリアした放送事業者には放送免許を与える、という方法で。
新聞、雑誌・書籍などの出版物、音楽CD・音楽テープ・レコードなどのメディアには再販制度を、というように。

ところが、ネットの普及によって、これがことごとく破壊されてしまったのです。

ネット上には、プロアマの優れた作品が、ただで入手できるように、さまざまな無料配信サイトがあるので、特段、そのアーティストの作品でなければならない、というわけではなくなったのです。

 (中略)


さらに根本的なことは、政府の役人や、立法権を持っている政治家たちが、実は「優秀とはかけ離れた、あまり役に立たない人々であった」ことが、ネットの時代には明らかにされてしまうことが起きていること。これが大きな(既成メディア等の凋落とネット規制の(引用者注))原因の一つです。

今回の福島第一原発事故で、国民のすべてが見たのです。

政府、政治家自体がいちばんパニックになっていたことを。
いちばん適切な行動が取れず、数千万人の国民を無用な被曝に晒しておきながら、未だに内部被曝の初歩的な知識もなく、水素爆発を核爆発と混同している国会議員のセンセたちが、大勢いることがわかって、国民は暗澹たる思いになったのです。

有権者の中には、国会議員や専門家より、数段優れた人々が、その何百倍もいて、彼らの間違いを指摘してきました。

しかし、官僚や政治家、そして、「それでも学者かぁ」と首を傾げざるを得ないような(御用の)大学教授たちは、それを認めて改めることによって被害を最小にすることより、国民を見殺しにしても、自分たちの利益と権威(すでにそんなものは幻想だというのに)、そしてメンツを保つために、大嘘をつき続けるという選択をしたのです。

それを忠実に実行したのが、放送免許や再販制度で、半ば彼らのための市場を保護され、同時に首輪を付けられているテレビ・新聞でした。

  (中略)

しかし、ネットは、それとは正反対の動きをしました。

テレビのように、上から一方的に与えられるデータ(彼らの発信しているのは、ほとんどの場合、情報としての価値は低い)をそのままま信じることなく、ネットでの横断的な広がりの中から情報を収集し、また、自らも情報を発信しながら、「情報のすり合わせ」をしてから取り入れることに習熟し始めたのです。

イデア豊富なネットユーザーは、国内のサーバーに有益な情報が見当たらない場合には、無料の翻訳ソフトを使って、自分で新聞の見出しになりそうな文言を考え、英語で、ロシア語で、スペイン語で、ときには中国語でネット検索にかけるようになったのです。

すると、今まで、政府が発信していた情報にとんでもない嘘がたくさん含まれていることを発見したのです。

一般人のtwitterFacebookには、ときたま政治家や名の知れた学者、ジャーナリストがツイートを寄せるようになりました。
今では、多くのプロガーたちが、こうした人々と直接つながっているのです。

そうした人たちは、社会的には有名人でもなく、特に優れた学識者ではないのかも知れません。
しかし、彼らのコメントが多くの人々の共感を呼ぶことができれば、相手の地位や権威、キャリアなどを飛び越えて、有識者たちのほうから進んで、彼らに参加するようになったのです。

  (中略)

一方で、本当の意味において「実力」のない人間たちは、権威、地位、学識、権力で着飾った自分の仮装の姿を裸にされてしまうのでは、という不安に怯えるようになりました。

それは、彼らが社会から放逐されることを意味するからです。

    (中略)

インターネットは、今までコミュニケーションを阻害していた芝居がかった権威、地位、学識、権力という外面を剥ぎ取ってしまいました。

  (中略)

ネットの私的領域の拡大が、公の名の下に、彼らが独占していた言論領域を浸蝕し始めたからなのです。
「公」は、「国民は俺たちの言うことを黙って聞いていれば悪いようにはしない」と二度と言えなくなったのです。

ネットによる「公」領域への浸蝕が、お上の言葉の神通力を殺いでしまったのです。

「公」側の人々の本当の狙いは、彼らが独占していた言論領域の既得権益を取り戻すことなのです。」

(※以上)


 何かの上に腰かける自分。お手盛りの自分。

 これをかざして現れる者は見抜かれる。虚構のピエロに過ぎないことを。

 この種の新世界(人の心の内側に元々あった意識無意識界)は、守るべしなのだ。

 玉石混淆、噌糞一緒、虚虚実実の世界だとしても。