芽の出ぬ土地 (初出 2/27/2007)


 「ここは種蒔いても芽の出ぬ土地」。その昔、親鸞さんがそう言って通り過ぎたそうだ。



 多分神話。自嘲が生んだ話だろう。



 俺の住む土地だ。



 「上」の話を鵜呑みにする、鵜呑みにした振りで、すべて済ます。無意識にじゃなく、差別する。



 そのこころは、頭で動く。



 頭で―。インテリ、市民の専売特許ではない。「貧民」また然り。肉体を、身体を持ち合わせない、やせ細った者達。



 田舎と場末の違いとか。



 貧乏人即貧民ではない。金は無くても体はある、この手の者はいくらも。金はあっても貧民も、多々いる。



 やせた者達に救いは無い。こいつは、はっきりさせておいた方がいい。



 



(追補)



 メルロー・ポンティは面白かった。



 身体図式だったか。



 クソ難しくても、体で読めるものはいい。



 サルトルは駄目だった。



  手塚治虫も駄目だった。