2007-08-28から1日間の記事一覧

 日陰者達(初出 10/02/2006)

ある人物の歩みを掘り返していた時、偶然大逆事件の関係者にぶつかった。弟は刑死し、兄の彼は秋水らの分も含めてだろう、裁判費用の全額を負担して、不遇のうちに死んだという。 この事件がどこまで事実で、どこまででっち上げだったかは知らない。だが秋水…

停滞の世代 (初出 8/30/2006)

「団塊」が大量退職し、下の世代への技術の移転がスムーズに行くのか心配だという記事が、何かに載っていた。ある記事には、この世代が日本経済を支えてきたと記されていた。 私の知る限り、この話は嘘っぱちだ。何故なら私も一応、その世代の一人だからだ。…

上げ底社会の一起源・頭の「よさ」 (初出 3/16/2007)

意識は無意識に根ざす。 それは、身体に根ざすと言うのと同じだ。 体で感じたものを表現する。行動で得たものを表す。それが真っ当な言葉であり、真っ当な表現行為なのだ。 身体を経由しない言葉、体で感じることのないままの論理を、観念という。 観念は一…

二つの土地 (初出 2/28/2007)

この地方には、二つの土地が。 いわゆる歴史・文化的。風光、知性と映る地と、 豪雪・過疎で、来た嫁さんが一冬で逃げ出すという嘆きの地と。 都会のサラリーマンへの定年帰農のアンケートは、やはり前者が一番人気とか。 舞い戻って四半世紀超の実感は、対…

芽の出ぬ土地 (初出 2/27/2007)

「ここは種蒔いても芽の出ぬ土地」。その昔、親鸞さんがそう言って通り過ぎたそうだ。 多分神話。自嘲が生んだ話だろう。 俺の住む土地だ。 「上」の話を鵜呑みにする、鵜呑みにした振りで、すべて済ます。無意識にじゃなく、差別する。 そのこころは、頭で…

混沌―共和の源―  (初出 2/20/2007)

整理されたものは駄目だ。それは人生、社会の終末点だ。 統治とつるんだ宗教が駄目なのは、このためだ。 資本家共が鼓吹する道徳なるものが糞なのは、このためだ。 多様性とは混沌だ。混沌は、総てのヒトの故郷だ。 混沌に根ざし、死んでも混沌を失わぬ感性。…