二つの土地 (初出 2/28/2007)
この地方には、二つの土地が。
いわゆる歴史・文化的。風光、知性と映る地と、
豪雪・過疎で、来た嫁さんが一冬で逃げ出すという嘆きの地と。
都会のサラリーマンへの定年帰農のアンケートは、やはり前者が一番人気とか。
舞い戻って四半世紀超の実感は、対極だ。
暮らしで人と関わらなきゃ、前者は確かにいい所。
関わるならば、後者だろう。暮らしは実に困難だが。
北海道の東の端で暮らしたわが子も、同種の話をしていた。
風光の土地の者達で印象的なのは、別れ際の後味の悪さだ。
四度で五人。例外無しだった。
俺に「名」があれば別物だったろう。「今後もお付き合いを」の思惑が入るからだ。
> 後者の土地の者達に、その感は薄い。当たり前といえば当たり前だが。