田舎のチシキがダメなのは、自分の肉体・感性から絞り出さなねえで、どこぞで出来た有りものにだけ食いつくので。



 商売としちゃ分かるよ。信長まんじゅう、家康もなか。売れるとなりゃ、この手の名前付けるわな。饅頭屋に、いちゃもん付けるいわれはねえ。



 どうしょうもねえのは、知性なるもの売りにしながら、中央なる場で持ち上げられたものの裳裾にすがる、その性根。


 「没頭して私は研究しました」。でもね、どんなに時間かけても「熱中」しても、ありもののフィルターでしか見えねえものは、無価値だぜ。知性なるもの売りにするんなら。


 はっきり言っちまうが、熱中すりゃ、否応なく別の世界が見えてくるもんだけどね。助平根性の動機とは別に。そっからが、あんたの人生じゃないのかね。



 こいつは俺の田舎の話だが、ニッポンの話でもあると思ってる。東京あたりにゃごまんといたぜ。ラッピングに長けた分、もっともらしさくっ付くだけで。



 痴呆のチホウと「中央」は、同じコインの裏表。こいつはワールドワイドの真理だろうぜ。