2007-09-10から1日間の記事一覧
(初出 10/17/2006) 自分をさら地にする。それが人生だったような気がする。 空しい気もするが、こんなもんだろうなという思いが大方だ。 それは一言で言えば、垢をそぎ落とす作業だった。いまだ未完成。カビの生えた意識はいまだ湧き出すことがあり、うか…
関西にいた頃。当時言うパチカメ(スチール写真)の写真家をめざし東京で就職し直した助手の一人が、数ヶ月で舞い戻ってきた。挫折したと言うのだ。 「写真スタジオに何十人、雑魚寝させられてました。力のある者だけ残るというやり方で」。「力が無かったか…
(初出 8/12/2006) 久しぶりに職人に会った。土地に伝わる細工の職人。 にこやかに話す男だった。仕事の姿をとカメラを向けると、作業に戻る男の顔が締まった。そうでなくちゃ。饒舌なのは、親父、祖父の時代とは違う。バランス崩さなきゃいいのだ。 長話の…
(初出 8/12/2006) 田舎へ戻り食い詰めた時 初めて中継カメラの仕事をした 集団で 指示の通り動く仕事だ 地方局の下請け会社の者達は ある時 新参フリーターの私を 真冬のスキー場のてっぺんに配置した 冬の装備も何も 持ち合わせていなかった それはいじめ…
私が関西でカメラマンになった頃、助手達にはへんな奴がいた。曾我廼家五郎八のような、この頃ではミスターおくれのような、いつもぼーっと突っ立ってる男がいた。私と同年で、最初はまるで言うことを聞かなかった奴もいた。どちらもそれぞれ一家言あった。 …
(初出 8/11/2006) 世の中いつから変になったのか。 そんなもの昔から。 そうかも知れない。 でも流れの節目は やはりある。 それは多分1970年前後に始まり 80年代に顕在化したような。 周りの反対押し切って 思いを通したはずの兄嫁は言った。 「私達って …